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美しいものだけを見ていたい。

ヲタク只今充電中!

陰影礼賛〜KAT-TUNのKISSKISSKISSが素晴らしかった。〜


谷崎潤一郎の作品に陰影礼賛というものがある。

陰翳礼讃 (中公文庫)

陰翳礼讃 (中公文庫)

その中で谷崎は

金蒔絵は明るい所で一度にぱっとその全体を見るものではなく、暗い所でいろいろな部分がときどき少しずつ底光りするのを見るようにできている

日本の名作と一介のアイドルのパフォーマンスを一緒にするなと思われるかもしれないが、この光景をMUSIC DAYKAT-TUNのパフォーマンスで見た。

かつて漆器が美しいとされた時代にあった「闇」だから魅せられる「金」に圧倒された。

KAT-TUNの今回の衣装

どこかしら成金坊ちゃんの雰囲気を漂わせる。浅はかな重厚感のない衣装。keep the faceを歌っているときもこれだったら他の衣装のほうが……。と思った。


しかし、KISSKISSKISSが始まりセンターステージに集まったKAT-TUN。照明器具が下降し青と黄色の光が一直線になる。イントロが終わり、Aメロ
今まで鮮やかに彩られていた会場のスポットライトが消えた。遠隔操作されている観客のブレスレットも。ここで残念だったのが持参のペンライトの光が邪魔だった。


漆黒の闇の中に金色は重く映え、KAT-TUNの艶やかさとともに不思議な、美しすぎる世界観を醸し出した。この瞬間KAT-TUNは幕張メッセを自分たちのものにしたのではないか。

金と青の照明は彼らを囲うように当たる。まるでそれは光の檻のようだ。私たちはそこに入ることは許されない。博物館の展示作品のように大切に檻に入れられた美しい金を纏った4人の青年。彼らは色っぽく艶っぽく抱き合いKISSKISSKISSと歌う。


そして2回目のサビは赤色。
赤はKAT-TUNのコンサートでも効果的に使われるが、私はこの色は上田竜也との相性がすごくいいと自負している。



赤が入ることにより金色は少し霞むが、今まで脇役だった黒が目立つ。金も存在感を完全に失うわけではない。危うかった彩りがKAT-TUNらしい強さに変わった。

その中でも上田竜也の金髪との相性は素晴らしかった。闇に澱むその美しい金髪は、いつもよりも数倍彼を美しくさせていた。


最後はまた青と黄の檻がKAT-TUNにかかる。その中に存在感を失わないKAT-TUN


アイドルにとって顔を見せないことや、光がないことは一番してはいけないことだと思う。なぜなら顔で売っているから。しかし、ただのテレビ番組でこれほどまでの照明効果をみせ、ストーリー性を見せ、最後は引きで終わらせる。これはKAT-TUNにしかできない、そして許されないことだろう。


もしも、KAT-TUNがこの効果を予期して金色の衣装を選んだとしたならそれこそ礼讃すべきことだ。


そうでなくても、KAT-TUNならいける。まだやれると思わせてくれたステージではなかっただろうか。